02-18

工事内容12

工事内容12-JIO構造体検査〜防水シート設置

00【登場人物】
01【JIO構造体検査】
02【防水シート設置】

00【登場人物】

ウェルズホーム 美輪さん兄 棟梁
美輪さん弟 棟梁と双子の大工
菅原君 監理担当
JIO 市川さん 日本住宅保証検査機構

01【JIO構造体検査】  2004.11

JIOの2回目の検査を受けた。検査員は市川さん。福島営業所の所長さんで、もちろん1級建築士。シャレの分かるおもしろい人だった。ウェルズホームの菅原君、美輪さん兄弟も立ち会った。
検査項目は、「基礎」「床束」「土台・大引き」「床根太」「枠組」「屋根」「耐久性」「防腐防蟻処理」「断熱」「防湿」など多岐に渡る。工事の進捗状況によっては、検査できない項目もあるが、JIOの検査チェックリストで3ページにもなるので、項目一つ一つを書くことは避ける。検査してもらって良かった点にしぼって書く。

まず、コンクリート強度検査について。
シュミットハンマーを使って測定を行った。コンクリートに、20個の印を付ける。その印にシュミットハンマーを押し当てると先端が引っ込んで、コーンという打撃音と共に測定を行う。バネ圧で打撃するのかな?測定値を読み取り記入する。これを20箇所行う。

シュミットハンマー写真 シュミットハンマー写真
白いのが印 シュミットハンマー
マウスを置くと画面が変わります

測定値は以下の通りだった。市川さんいわく、「全然ばらつきがない」とのこと。測定ポイントのすぐ裏に鉄筋があったりすると、測定値が大きく変わるらしい。ふふふ。かぶり命でやったからね。

各ポイント測定値 平均
補正値
△R
基準硬度
Ro
材齢補正
α
36 36 34 36 36 35.9 ±0 35.9 1.0
36 36 36 36 36
36 36 36 36 36
36 36 36 36 36

補正値△Rは、コンクリート表面の状態で選択する。
乾いている場合△R=±0、湿っている場合△R=+3、濡れている場合△R=+5

基準硬度Ro=R+△R

材齢補正αは、コンクリート打設後の日数で決まる。
打設後10日はα=1.55、14日はα=1.38、20日はα=1.12、28日はα=1.0

以上のデータを次の式に代入してコンクリートの強度を計算する。
補正圧縮強度F=(-18.0+1.27Ro)×α
=(-18.0+1.27×35.9)×1.0=27.6(N/mm2

我が家は、呼び強度24(N/mm2)のコンクリートを打設しているので、きちんとそれ以上の強度が出ていることが確認できた。JIOの規定では18(N/mm2)以上あれば良い。問題にならん。余裕で合格だ。

ちなみに、コンクリート工場でもサンプルを取ってもらい、打設後28日で強度試験を行っている。基礎立ち上がり部分はまだ試験結果が出てないが、ベース部分はサンプル3個の強度を測定して
 28.4、29.4、29.7 平均29.2(N/mm2

という結果が出ている。コンクリートの強度については、全く心配なしだ。

(追記)2005.02
基礎立ち上がり部分の強度試験結果は以下の通り。こちらも問題なし。
 28.8、29.2、29.4 平均29.1(N/mm2

次に含水率の測定について。
測定器を木材に接触させるだけで、瞬時にデジタル表示される。ドイツ製の測定器らしい。電気抵抗で測定するのだろうか?
公庫仕様書P47では、使用する枠組材は乾燥材を使用することになっており、含水率は19%以下が必要。
我が家の測定結果は、8〜11%ぐらい。問題なし。
お天気続きだったので、材料を全然濡らしていないから当然の結果かも。

含水率写真 含水率写真
含水率9.1% 含水率10.5%

最後に枠組壁の垂直検査について。
JIOのチェックリストには検査方法が書かれていないので、「どうやって測定するのか?」尋ねたら、「目視」との回答。ふ〜ん、そんなもんか。と思っていたら、棟梁が「下げ振りで測ってみよう」と言い出した。いいね、棟梁。自分の仕事に自信があるんだね。

下げ振りの方法については前回も書いたが、糸のついたおもりをぶらさげて、上下の糸からの距離をメジャーで測り誤差を計算する。

下げ振り写真 下げ振り写真
赤いのがオモリ。糸でぶらさがる 赤いのが糸の固定箇所

床から3m(3,000mm)上の地点からオモリをぶら下げた。ウェルズホームの検査規格は、ちゃんと数字で定められており、垂直誤差1/1,000以内。上下で3mmの誤差なら合格だ。JIOの市川さんにも測定してもらう。
結果、誤差ゼロ。やったね。棟梁。

市川さんいわく、「この大工さんなら大丈夫。この家は心配ない。検査合格です」

うるさい施主と、よくしゃべる検査員だったので、検査に1時間半ぐらいかかった(笑)。

(追記)
5日後、検査報告書が届いた。検査項目のチェックリスト3ページとデジカメ写真5ページの報告書だ。結果は見るまでもなく「合格」だ。


02【防水シート設置】  2004.11

防水シートを設置した。公庫仕様書P156には、防風材としてあるが細かな施工方法は書いてない。「住まいの水先案内人」のマニュアルによると、上下は90mm以上、左右は150mm以上重ねる必要がある。ただし、メーカーによっては異なる場合がありとのこと。目安として考えよう。

防水シートには、白地に青くウェルズホームの文字がプリントされていた。防水シートの上下には点線でラインが入っているので、そのラインに合わせれば、上下が100mmほど重なるようになっている。上下の重なりは問題なし。

防水シートの切れ端をもらって、お茶をこぼしてみた。裏には漏れてない。ちゃんと防水している。ただし、透湿するかどうかは分からない。ちなみに、厚さをノギスで測ると0.15mmだった。

この防水シートを外壁下地の全周に張っていく。留め付けは、タッカーと呼ばれるホッチキスを大きくしたような物を使う。構造用合板がいつもより硬いらしく、タッカーがうまく入らない。分厚い書類にホッチキスを打って、グシャっと失敗したみたいになる。この後で胴ぶちを打つので、とりあえす留まっていればいい。
長いロール材を使うので建物1周でつなぎ目は1箇所だ。左右の重なりも問題なし。

防水シート写真 タッカー写真
お茶をこぼしてみた タッカー

サッシの部分は、上から被せて防水シートを張り、カッターで不要な部分をカットする。この時のカットは結構ラフ。後でサッシの大きさに合わせて丁寧にカットし、防水テープでサッシの周り(上下左右)と防水シートをきちんと留める。

カット写真 防水テープ写真
サッシ部分はカッターでカット 防水テープ(銀色)を張る

次に胴ぶちを打つ。防水シートと外壁のすきまが通気層になる。サッシの周りは通気層を確保するため、すきまをあける必要がある。「住まいの水先案内人」のマニュアルによると上下30mm程度あければ良い。上下共に問題なし。

サッシ上側の胴ぶち写真 サッシ下側の胴ぶち写真
サッシ上側の胴ぶち サッシ下側の胴ぶち

「工事内容12」おしまい。

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