02-02

土地契約

土地の重要事項説明、契約、支払について書く。

00【登場人物】
01【出会い】
02【登記簿入手】
03【重要事項説明】
04【土地契約】
05【融資予約決定】
06【土地残金支払】
07【権利証】

00【登場人物】

和同商事 安達さん 郡山市の不動産屋さん
ウェルズホーム 成田君 営業担当
司法書士 吉田さん 和同商事さんの司法書士

01【出会い】  2004.07

やっと満足のいく土地に巡り会えた。ひとめ惚れだった。土地探しには時間がかかったけど、こういう出会いがあるもんだ。

2世帯住宅用のひろびろ格安物件探しから始まって、借地もありかも?で予約金を渡してヒヤヒヤし、競売物件のおじいさんの姿に涙し、Kホームのウソに怒り、ダイワハウスのフローラルアベニューで夢を見た。。。
その他、この1年間でいったい何件の土地を見て回っただろう。土地は、みんな違う顔を持っているし大きな買物だけに金儲けにからむ様々な人の人生模様が渦まく。

この土地は大丈夫?この人は、いい人?悪い人?信頼してもいいのかな?
いろんな土地を見て、たくさんの人と出会い、胸が躍るような思いもイヤ〜な思いも経験した。それだけに、「やっと出会えた」という本当に運命みたいな物を感じる。
チラシの内容が間違っていなければ、この土地と巡り会うこともなかっただろう。和同商事さんの手違いで、最初、チラシにはもっと安い金額で載っていた。アドニスママがその安いチラシを見て、この土地を発見してくれたのだ。

元々、工場が建っていた150坪ぐらいの土地を和同商事さんが買い取り、分筆して販売する1区画だ。北と南が平行で東が斜めの台形形状。各辺は北20m、南9m、西15m、東19mぐらいある。

北はでっかい遊歩道。東は7m市道に全面接続し、市道を挟んでまた遊歩道。西は分筆後の未来のお隣さん。南は未来のお隣さんのための4m通路(分筆で、お隣さんは旗竿地になる)。つまり3方が道路なのだ。日照の心配は皆無。

遊歩道には桜もある。春には花見もできそうだ。ここでアドニスと散歩している自分たちを想像したら、うれしくて泣けてくる。
駅からは遠いけど、まわりは閑静な住宅街。車でちょっと行けばスーパーもあるし、小中学校はすぐ近く。通勤も車で15分ぐらい。おまけに、和同商事さんの自社物件なので仲介手数料もかからない。

気になるのは東側道路に立ってる「止まれ」の標識と電柱ぐらいか。ちょっとジャマになるかも。。。アラ探しをしても、これ以上出てこない。予算ギリギリだけど、こんな条件の良い土地は初めてだった。
土地の図

土地を見てすぐ和同商事さんを訪問し、土地を買いたい旨を伝えた。不動産屋さんの敷居はどうしても高く感じる。悪く言うと、ヤクザの事務所みたいな。。。でも、今日ばかりはそんなことを言ってられない。
担当の安達さんに「買い付け証明を書きます」と伝えたが、「要らないですよ」との答え。ほんとに大丈夫か?誰にも売らないで。


02【登記簿入手】  2004.07

また探偵アドニスママの登場で、土地の登記簿を入手した。登記簿は、法務局に行って申込用紙に名前と住所を記入し「登記簿謄本の全部事項」にチェックを入れて申し込むと入手できる。費用は1,000円。
甲欄には和同商事さんの名前があり、自社物件に間違いないことが確認できた。しかし、乙欄にはしっかりと抵当権の文字が。。。
またか。。。Kホームさんの土地に引き続き、またも抵当権の付いた土地だ。やっぱ、何かしら問題があるもんだ。

ウェルズホームの成田君に相談すると、「抹消手続きを取ってもらえるから、心配ないですよ」との答え。和同商事さんは、地元で古くからやっている不動産屋さんだが、ちゃんとしてくれるだろうか?やっぱり不安だ。下調べして、重要事項説明の時にしっかり話しを聞こう。


03【重要事項説明】  2004.07

和同商事さんで重要事項説明を受けた。
ウェルズホームの成田君も立ち会ってくれた。ありがたい。心強いです。
これは偶然だったのだが、和同商事さんが使用している重要事項説明書は、自分があらかじめ勉強しておいた物と同じ書式だった。なので、内容がとても分り易かった。ホームページで勉強しておいた甲斐があった。

取り決めたことは、
まず土地の値段。坪単価18万円。総額1,200万円。この金額になるように土地を分筆する実測売買。
南側道路入口は、未来のお隣さんのために1mの隅切りを設ける。土地の測量、分筆費用は和同商事さんが負担。

気になっていた抵当権については、一括決済するとのこと。
要は、自分たちが払ったお金で和同商事さんが借金を払い、抵当権をはずすってこと。これは特に心配いらないみたいだ。抵当権の抹消ができるかどうかは、自分たちにお金を貸す銀行にとっても大事なことなので、その点はきっちりしてもらえるとのこと。

手付金は50万円で、契約時に現金払い。
「値引きは、これ以上無理ですか?」ってお願いしたら、土地はもう無理だけど、2004年度の固定資産税を和同商事さん負担にしてくれた。通常は、決済時に日割り計算して残りを自分たちが負担する。できるだけ早くお金を払って、自分たちの土地にすれば早い分だけ得になる。

水道は、現状の配管径がφ13で小さいためφ20に引き直す工事が別途必要で、それは自分たちの負担。水道工事費用は、成田君に見積り手配を依頼した。
建蔽率、容積率はそれぞれ60%、200%、市街化区域、防火指定なし。家を建てるのに何の問題もなし。
その他、土地の前の所有者はどうしてる?(自殺とか心配だったので。。。)とか、敷地の下から何か出てきた場合は、和同商事さんの負担とかも確認した。

説明を受けて安心してくると、和同商事の安達さんまで最初会った時の印象よりも良くなってきたぞ。成田君も、「立ち会って何も問題を感じなかった」と言ってくれた。

さあ、いよいよ契約だ。


04【土地契約】  2004.08

大安吉日を選び、土地契約を結んだ。
今日も、ウェルズホームの成田君が立ち会ってくれた。前回、きっちり説明を受けていたので特に戸惑う事はなし。

和同商事の安達さんは、まず「宅建主任者」のカードを見せてから前回と同様の説明をしてくれた。そして、登記簿謄本、公図、地積測量図を確認。東側の道路は市道であることも確認した。
契約書と、重要事項説明書に署名、捺印し、手付金50万円を支払って領収書をもらった。契約書には印紙15,000円を貼って原本をもらい、重要事項説明書はコピーをもらった。印紙代は和同商事さんと折半して7,500円で済んだ。

残金1,150万円の支払期日は、2ヶ月後の2004.10.04だ。この日までに支払できなければ、手付放棄で契約は無かったことに。。。融資が却下される可能性はゼロとは言えないけど、お金のやり繰りは心配していない。不安よりも、契約できた喜びが大きかった。


05【融資予約決定】  2004.09

融資予約が決定。
和同商事さんとウェルズホームさんの打合せで、土地の残金支払は2004.09.17に決定。


06【土地残金支払】  2004.09

大安吉日。土地残金の支払日。10時に東邦銀行郡山南支店で支払を行った。
参加者は、和同商事の安達さん、司法書士の吉田さん、和同商事さんにお金を貸してる信金の人。ウェルズホームの成田君も立ち会ってくれた。いつもありがとうございます。

分筆前の土地には抵当権(和同商事さんがこの土地を担保に信金さんから借金)が付いていたので、一括決済をしてもらう。
司法書士の吉田さんから、土地の公図(分筆後のもの)、権利証、売主(和同商事さん)の書類などを見せてもらい、土地を売る側の準備資料が揃っていることの説明を受けた。
自分は、移転登記の委任状に住所・氏名をサインし住民票といっしょに司法書士の吉田さんに手渡し、振込み用紙に金額を記入して通帳を銀行に預けた。
安達さんは、そのお金が信金に振り込まれるように同じく振込み用紙に記入していた。
安達さんから領収書をもらうと、残高の減った通帳が戻ってきた。土地に付いていた抵当権は、これで抹消されることになる。

司法書士の吉田さんには、移転登記費用、登録免許税、謄本交付費用を現金で支払い、領収書をもらった。来週には新しい権利証と登記簿謄本が書留で送られてくるそうだ。
ここまで時間にしてわずか15分。みんな慣れた手付きでテキパキ作業するもんだから、あっという間に手続きが終わり、解散となった。

司法書士の吉田さんに払った現金は実感があるが、土地代は全然払った実感が沸かない。ちょっと取り残された感じ。
でも、払ったんだよね。あの土地が自分たちの物になったんだよね。

登録免許税は土地評価額の1%だから、自分たちの土地の評価額が簡単に計算できる。購入価格の55.5%の評価しかない。こんなもんか?それとも高く買っちゃったか?低く評価されれば、税金が安くなる訳だからいいことなんだけど、なんか複雑。土地には満足してるんだし、税金が安いことはラッキーって思うことにした。


07【権利証】  2004.09

土地の登記済権利証と登記簿謄本が書留で送られて来た。
初めて見る自分たちの土地の権利証は、どこか誇らしげで「登記済」と押された朱印が、やけにりりしく見える。自分の名前が入ったその権利証を見て、「土地を購入したんだなあ」と改めて実感できた。感慨深げ。。。
また、登記簿の乙欄を見ると、ちゃんと抵当権が抹消されていることも確認できた。これで自分も土地持ちの仲間入りだ。土地については一件落着。と思いきや、また心配の種が。

「この権利証をどこにしまおう?」

紛失すると再発行してもらえない重要な物だ。だけど、うちには保管場所がない。「銀行の貸し金庫を利用するか?それとも、とりあえず、ちっちゃな耐火金庫を買うか?」
土地を手に入れたら入れたで、悩みは尽きないものだ。


「土地契約」おしまい。

Back Home Next