02-30

工事内容24

工事内容24-アンテナ設置〜C値測定

00【登場人物】
01【アンテナ設置】
02【C値測定】

00【登場人物】

ウェルズホーム 菅原君 監理担当

01【アンテナ設置】  2005.01

アンテナが設置された。アンテナはどうしてあんなにも見てくれが悪いのだろう。アンテナを付けただけで、建物自体がカッコ悪くなる。なきゃ困るがデザイン的には最悪だ。敷地内に電柱を建ててアンテナを設置すればスッキリするのは知っているが、お金がないのであきらめた。アンテナ屋さんは、もっとカッコいいアンテナを開発してもらいたいもんだ。需要はあると思うぞ。

さて、我が家のアンテナだが、屋根のど真ん中に設置し建物四隅にワイヤーで固定してある。小さい方がUHFで大きい方がVHFのアンテナ。U/V混合器を通して、同軸ケーブル(5CFB)が軒裏から2階天井裏に入り、分配器で2階寝室、1階リビング、ダイニングの3箇所へ配線してある。写真右は2階天井裏にある分配器。電波状況により必要ならブースターを付ければよい。BSもCSも見ないので、これで終了。

アンテナ写真 3分岐写真
アンテナ 3分配器

また、電線の引き込み工事も行われた。電柱から延びた電線を軒先で一度受け、外壁に沿ってまっすぐ下に配線しメーターを介して建物内に入れる。

電線の引込み写真
電線の引込み

高い場所の作業はこれで終わりだ。やっと足場を外せるぞ。楽しみ。。。


02【C値測定】  2005.01

建物のC値測定を行った。C値とは建物の相当隙間面積のこと。分かりやすく言うと、建物にどのくらいの隙間があいているか?って検査だ。当然、数値が小さいほど優秀。性能評価参照。

なぜC値が小さいほど良いのかを理解するには、換気システムを理解するといいと思う。現在、法令により24時間換気が義務となっているが、その方式には3種類ある。違いを簡単に言うと、

第1種は、給排気口にファンを付ける方式。
第2種は、吸気口のみにファンを付ける方式。
第3種は、排気口のみにファンを付ける方式。

設備金額は1種(高い)→3種(安い)と言われている。また、熱交換器を付けて全室冷暖房なんていうシステムにするには第1種でないと無理。

ウェルズホームさんは第3種(排気)換気システムを採用している。
外からの新鮮な空気を強制的に入れるのではなく、強制排気して気圧の差で外からの空気を取り込む方式だ。もし建物に隙間があると、吸気口からきちんと吸気されないことになる。第3種換気システムは高気密(C値が小さい)が前提なのだ。

前置きはこのぐらいにして、まずは測定器を紹介する。
測定器は、KNS-4000II(札幌コーナー)。送風機とコントローラで構成される。送風機の大きさはφ300mm×1,000mmぐらいで圧力管が付く。コントローラには圧力管と温度センサが接続され、それぞれの値と隙間面積が表示される。
送風機の風量と圧力から隙間面積を算出するようだ。温度を測定するのは温度によって空気抵抗が変化するためだろう。大学の流体工学で勉強したような気もするが、測定原理については詳しく分からない。ご容赦を。

感覚的な話をすれば、隙間の小さな家ほど風量を上げた時に圧力差も大きくなる(隙間の大きな家は、風量を上げても隙間から空気が入るので圧力差が出ない)ことは予想できる。

送風機写真
送風機

測定方法は、(財)建築環境・省エネルギー機構の「住宅の気密性能試験方法」に基づいた。測定する前に、建物の換気扇、24時間換気の吸排気口、浴室の排水口など外気に通じている穴をテープで塞ぐ。室外に通じるドア、サッシは全閉鍵ロックとし、室内のドアは全開しておく。送風機はダイニングの窓に設置し、気密シートで目張りする。

建物外からの様子
建物外からの様子

測定開始のボタンを押すと後は自動測定だ。送風機の回転数が段階的に上がり、各回転数ごとに5回測定を行う。測定時間は5分ぐらいかかるので、どこから空気が入ってくるかチェックする暇はある。我が家では、お風呂入口のスイッチ取付穴からヒューヒュー入っていた。

測定が終わるとコントローラに隙間面積が表示され、結果がプリントアウトされる。

コントローラ写真
コントローラ画面
測定データ
測定結果

隙間面積は「122cm2」だった。ハガキ(10×15cm)以下の大きさだ。

この隙間面積を延べ床面積で割ればC値が算出できる。我が家の延べ床面積は122m2(まぎらわしいが、たまたま同じ数字になった!)なのだが、吹抜けがあるのでその部分も床面積に加えて計算しなければならない。床下とか小屋裏とか利用している場合も、同様に加えて計算するようだ。菅原君の計算によると、我が家は「131m2」で計算すればよいとのこと。

C値=隙間面積÷延べ床面積=122cm2÷131m20.93cm2/m2

という結果になった。ウェルズホームさんの目標である2cm2/m2を楽々クリア。高気密という謳い文句に偽りなしだ。

引渡し直前に検査して、もし数値が悪かったら手直しが大変だという理由で、壁紙を張る前の状態(壁のコンセット、スイッチ位置は穴があいたまま)で測定した。測定条件としては当然良くないので、引渡し直前に測定すればさらによい数字が出るだろう。気密性能は問題なし。
気密シートや気密テープの施工現場を確認している(工事内容15参照)ので大きな不安はなかったが、実際にこうして数字で評価できると安心だ。

最後に、ウェルズホームさんで建築するつもりの方へ付け加えておく。C値は当然固体差があるので、もし我が家よりも測定結果が悪くなったとしても「2cm2/m2以下」であれば気にすることはないと思う。
また気密性能にもっとこだわりたい方は、サッシの種類も選ぶとよい。引き戸よりも、レバーでロックできる開き戸の方が気密性能が高い。


「工事内容24」おしまい。

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